2012年 05月 06日
再読を繰り返しております。
血となり肉となってきた書物です。
何度読んでも最初に受けた衝動は変わらず、がんがん響いてきます。
4月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3507ページ
ナイス数:108ナイス
拳闘士の休息 (河出文庫 シ 7-1)
戦争やら疾患やら扱うモティーフは重々しく救い難い。けど、リング際に追いつめられ連打を浴びようとも痛みをパワーに還元しようとする力強さがある。瀬戸際の入魂のカウンターパンチは生への渇望だ。背景の乾いた外気との対比がクール。久々にドアーズが聴きたくなった。岸本佐知子の男前な訳文もよかった。
読了日:04月28日 著者:トム・ジョーンズ
白鳥の歌なんか聞えない (新潮文庫)
青い。青臭すぎる。でも本当は薫くんみたいな男の子、女子はみんな大好きなんだよね。それは時代が変わったって変わらないと思う。生きること死ぬこと真正面から立ち向かって悩んで大事な女の子を一生懸命守る。もがき苦しまないと見つけられない答えがある。そこから逃げちゃいけないってこと、薫くんから叱咤激励された気分で読了。
読了日:04月24日 著者:庄司 薫
目玉 (新潮文庫)
再読。旅のお供として新幹線の中で読了。主に病気に纏わるエッセイ風短編小説集。実にたくさんの病気と共生されてきた方なのですね。そこから甦る昔の記憶や情景、人間との関わりを淡々と語られるエピソードはシニカルでいて優しく粋な味わいです。白内障で先輩風を吹かす埴谷雄高とのやりとりが可笑しい。ひと昔前の文士はダンディ揃いで本当にステキです。
読了日:04月22日 著者:吉行 淳之介
さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)
再読。何度読み返しても読むほどに心が切なくなる。これほど純粋な魂をつきつけられちゃうと汚れた自分が悲しくなる。死んじゃいたくなる。でも本当に大事なもの、たったひとつのものを守るためだけに生きていきたくなる。実は座右の書だったりする。
読了日:04月20日 著者:高橋 源一郎
フランス幻想小説傑作集 (白水Uブックス (71))
訳調も古めかしく古典的な味わいを満喫できた。リラダン「ヴェラ」とジュール・シュペルヴィエル「沖の娘」、 ジェラール・クラン「怪物」が好み。やはりロブ=グリエは睡眠効果抜群だ。
読了日:04月15日 著者:窪田 般弥,滝田 文彦
優しいサヨクのための嬉遊曲 (新潮文庫)
再読。なぜ私がこの小説が好きなのか。かつて10代の頃とてもサヨク的なものに憧れていた時期があった。でも活動するほどでもなくそれはそれで違和感だし増してやそんな度胸もない。ちょうどそんな時この小説を読んで腑に落ちた。サヨクはある種の人間にとってファッションだったと思う。そのこと差別化するにはパロディは最適なスタイル。得てしてこの嬉遊曲は私みたいに軟弱な似非サヨクのためのアンセムとなる。
読了日:04月14日 著者:島田 雅彦
薔薇密室 (ハヤカワ文庫 JA ミ)
すばらしい!頽廃が醸し出す芳醇な香り、現実と虚構のあやふやな境界で私の三半器官は狂いっぱなし。美酒に悪酔いした気分。それでも現実を本当のことを知りたいと渇望する登場人物の心根があるからこの小説は退廃しない。実は生きるための物語。複雑なプロットの繋がりやミステリーとしての謎解きも見事。贅沢すぎる一冊。
読了日:04月12日 著者:皆川 博子
ロンリー・ハーツ・キラー (中公文庫)
背筋が凍った。現代(設定は近未来らしいが)日本社会の行き詰まり、出口のない閉塞感、死にたがりのロンリーハート。恐ろしいほど現実に即している。寓話じみたディストピア小説よりこの限定した具体性が怖い。崩壊した共同体、大人になりきれない子供だらけの島国でもなおこの作家は言葉の持つ力を絶対的に信じている。最後のモクレンの台詞に托される。救いはある。
読了日:04月08日 著者:星野 智幸
万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)
何度目かの再読。初期の大江を読むには決意が必要。なぜならそれは自分の心の奥に隠蔽してある大きな黒い塊と対峙すること必然だから。しかし目を背けるな。とにかく凄い小説。これほど痛みを伴う小説を未だ知らないし、以後これを超える小説が出てくるのか?と懸念すらする。これから死ぬまで何度も重い腰を上げながらもこの本を読み返すことだろう。やれやれ。それは渇望である。
読了日:04月06日 著者:大江 健三郎
うたかたの日々 (光文社古典新訳文庫 Aウ 5-1)
新訳が出たということで。既存2訳より読みやすく、特に後半はこんなに激しくドラマティックな流れでしたっけ?と一気読み。大変美しい小説であること再確認しました。でも私は伊東訳が好きです。
読了日:04月02日 著者:ボリス・ヴィアン
2012年4月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
血となり肉となってきた書物です。
何度読んでも最初に受けた衝動は変わらず、がんがん響いてきます。
4月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3507ページ
ナイス数:108ナイス
拳闘士の休息 (河出文庫 シ 7-1)戦争やら疾患やら扱うモティーフは重々しく救い難い。けど、リング際に追いつめられ連打を浴びようとも痛みをパワーに還元しようとする力強さがある。瀬戸際の入魂のカウンターパンチは生への渇望だ。背景の乾いた外気との対比がクール。久々にドアーズが聴きたくなった。岸本佐知子の男前な訳文もよかった。
読了日:04月28日 著者:トム・ジョーンズ
白鳥の歌なんか聞えない (新潮文庫)青い。青臭すぎる。でも本当は薫くんみたいな男の子、女子はみんな大好きなんだよね。それは時代が変わったって変わらないと思う。生きること死ぬこと真正面から立ち向かって悩んで大事な女の子を一生懸命守る。もがき苦しまないと見つけられない答えがある。そこから逃げちゃいけないってこと、薫くんから叱咤激励された気分で読了。
読了日:04月24日 著者:庄司 薫
再読。旅のお供として新幹線の中で読了。主に病気に纏わるエッセイ風短編小説集。実にたくさんの病気と共生されてきた方なのですね。そこから甦る昔の記憶や情景、人間との関わりを淡々と語られるエピソードはシニカルでいて優しく粋な味わいです。白内障で先輩風を吹かす埴谷雄高とのやりとりが可笑しい。ひと昔前の文士はダンディ揃いで本当にステキです。
読了日:04月22日 著者:吉行 淳之介
さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)再読。何度読み返しても読むほどに心が切なくなる。これほど純粋な魂をつきつけられちゃうと汚れた自分が悲しくなる。死んじゃいたくなる。でも本当に大事なもの、たったひとつのものを守るためだけに生きていきたくなる。実は座右の書だったりする。
読了日:04月20日 著者:高橋 源一郎
フランス幻想小説傑作集 (白水Uブックス (71))訳調も古めかしく古典的な味わいを満喫できた。リラダン「ヴェラ」とジュール・シュペルヴィエル「沖の娘」、 ジェラール・クラン「怪物」が好み。やはりロブ=グリエは睡眠効果抜群だ。
読了日:04月15日 著者:窪田 般弥,滝田 文彦
優しいサヨクのための嬉遊曲 (新潮文庫)再読。なぜ私がこの小説が好きなのか。かつて10代の頃とてもサヨク的なものに憧れていた時期があった。でも活動するほどでもなくそれはそれで違和感だし増してやそんな度胸もない。ちょうどそんな時この小説を読んで腑に落ちた。サヨクはある種の人間にとってファッションだったと思う。そのこと差別化するにはパロディは最適なスタイル。得てしてこの嬉遊曲は私みたいに軟弱な似非サヨクのためのアンセムとなる。
読了日:04月14日 著者:島田 雅彦
薔薇密室 (ハヤカワ文庫 JA ミ)すばらしい!頽廃が醸し出す芳醇な香り、現実と虚構のあやふやな境界で私の三半器官は狂いっぱなし。美酒に悪酔いした気分。それでも現実を本当のことを知りたいと渇望する登場人物の心根があるからこの小説は退廃しない。実は生きるための物語。複雑なプロットの繋がりやミステリーとしての謎解きも見事。贅沢すぎる一冊。
読了日:04月12日 著者:皆川 博子
ロンリー・ハーツ・キラー (中公文庫)背筋が凍った。現代(設定は近未来らしいが)日本社会の行き詰まり、出口のない閉塞感、死にたがりのロンリーハート。恐ろしいほど現実に即している。寓話じみたディストピア小説よりこの限定した具体性が怖い。崩壊した共同体、大人になりきれない子供だらけの島国でもなおこの作家は言葉の持つ力を絶対的に信じている。最後のモクレンの台詞に托される。救いはある。
読了日:04月08日 著者:星野 智幸
万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)何度目かの再読。初期の大江を読むには決意が必要。なぜならそれは自分の心の奥に隠蔽してある大きな黒い塊と対峙すること必然だから。しかし目を背けるな。とにかく凄い小説。これほど痛みを伴う小説を未だ知らないし、以後これを超える小説が出てくるのか?と懸念すらする。これから死ぬまで何度も重い腰を上げながらもこの本を読み返すことだろう。やれやれ。それは渇望である。
読了日:04月06日 著者:大江 健三郎
うたかたの日々 (光文社古典新訳文庫 Aウ 5-1)新訳が出たということで。既存2訳より読みやすく、特に後半はこんなに激しくドラマティックな流れでしたっけ?と一気読み。大変美しい小説であること再確認しました。でも私は伊東訳が好きです。
読了日:04月02日 著者:ボリス・ヴィアン
2012年4月の読書メーターまとめ詳細
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# by twinklelittlebat | 2012-05-06 23:25 | magazine & book | Trackback | Comments(0)



















